高血圧の改善のための運動としてはウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動が好ましいとされています。運動中には交感神経の働きで血圧が上がりますが、運動終了後平常時よりも下がります。これを適度に繰り返すことにより血圧を下げるプロスタグランジンやタウリンが増え、逆に血圧を上げるカテコールアミンなどが減ることが報告されています。
下図は開業医に高血圧と診断された62歳の男性に週3から4回、1回1時間程度の歩行または水中歩行を処方して、運動の前(来館時)後(更衣をすませて落ち着いてから)に血圧を測定してその変化を1年間(2003年4月23日から2004年3月28日)見たものです。
自動血圧計で測定したもので、青線が収縮期血圧、緑線が拡張期血圧、ピンクの点が脈拍数をあらわしています。
収縮期血圧、拡張期血圧とも大きく上下の変動が見られますが、基本的には運動前の血圧が高く、運動後の血圧が低くなった結果です。適度な運動と運動後のリラックスが血圧を下げています。そして、数回の測定結果では自動血圧計の精度の問題もあり運動の効果判定に問題があっても、数多く測定することにより、150〜160mmHgで推移していた収縮期血圧が1年後には140mmHg前後まで下がっていることがわかります。また、季節変動や環境の変化などのストレスによる大きな波があることも知ることができます。
高血圧改善のための第一歩は、同一血圧計で定期的(出来れば上記の運動の前後に起床時と就寝前を加えて)に血圧を測定し記録して、グラフ化することです。
注)軽い運動であっても治療中の方は必ず主治医の許可を得てから運動を始めください。