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強度・時間・頻度と障害

 運動は、安全面から考えると、身体条件に劣る人ほど許容される運動の範囲を厳しく規定して慎重に考えなければなりませんが、身体条件に優れている人はあまり厳しく考える必要はありません。ところが身体機能への運動の効果の面から考えると、むしろ反対に体力レベルの高い人ほど運動条件を厳しく規定していかなければ効果を得ることはできなくなります。


 図1をご覧ください。図は強度と最大酸素摂取量の増加率と心血管系合併症の危険度の関係を表わしています。最高心拍数の70%あるいは最大酸素摂取量の57%以下ではその率が低ければ低いほど、最大酸素摂取量の増加率は急激に低くなりますが、心血管系の合併症の危険度にあまり変化は見られません。反対に最高心拍数の85%あるいは最大酸素摂取量の78%を越えると最大酸素摂取量の増加率は僅かになりますが、心血管系の合併症の危険度は急激に高くなります。

 一般的に強度と時間は逆相関関係にあり、強度が高くなれば時間は短く、低くなれば時間を長く設定するのが望ましいとされています。図2は強度を最大酸素摂取量の75%に設定した場合の時間と最大酸素摂取量の増加率及び整形外科的合併症の危険度を表わしています。20分以下ではその時間が短ければ短いほど、最大酸素摂取量の増加率は急激に低く、整形外科的合併症の危険度には変化は見られません。反対に30分を越えると最大酸素摂取量の増加率は僅かになりますが、整形外科的合併症の危険度は急激に高くなります。

 図3は頻度と最大酸素摂取量の増加率及び整形外科的合併症の危険度を表わしています。頻度は強度、時間とは若干異なりどちらかといえば、最大酸素摂取量の増加率のカーブがなだらかになる点からいえば週5〜6回程度が効果的といえます。しかし、整形外科的合併症の危険度は週5回以上になると急激に高くなります。

 これらから運動障害と運動効果を総合的に判断した一般的な至適運動強度、時間、頻度は

至適強度
 最高心拍数の70〜85%
 または最大酸素摂取量の57〜78%

至適時間
 最大酸素摂取量の75%強度においては
 
20〜30分

至適頻度
 週に3 〜 4回

です。


 運動をまったく行わなければ、運動中の障害はなくなります。運動を行えば運動障害は増えます。しかし、運動を行えば、運動をしていない時の病気や突然死は大幅に減ります。

 健康づくり運動は、運動障害を最小限にとどめて行うことが大切です

(亀澤)



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