現在の位置: ホーム > 健康図書館 > 特定保健指導における身体活動・運動 | 身体の機能性を低下させない指導のポイント

下腹部(腰)


対メタボリック症候群&腰痛予防のためのお腹の動きづくり

 メタボリック(内臓脂肪)症候群の方は必ず腰痛をお持ちであるというわけではありませんが、お腹の出た人は腰痛になりやすい!日ごろから下腹を持ち上げるように意識するだけでも十分効果は望めますが、より効率よくタボリック症候群と腰痛を予防できるお腹の運動を紹介!勿論、メタボリック症候群に不安がなくても内臓脂肪型の肥満予防、腰痛予防に最適な運動です。

 腰痛とは主として下背部のあたりの筋肉が異常に固くなったり、重苦しくなったり、あるいは鈍痛がある状態のことを言います。障害としては椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、脊椎管狭窄(きょうさく)症、脊椎分離・辷(すべ)り症、骨粗鬆症などがありますが、ここでは病的なものや急性期を除いたごく一般的な慢性の腰痛を中心に話しをすすめます。

 一般的な慢性の腰痛は椎間関節のかみ合せが深くなることによって引き起こされます。椎間関節は南京玉簾(なんきんたますだれ)のようなもの・・・。少々問題のある表現でスイマセン。スレートぶきの瓦のようなもの・・・。これまた不適切な表現で・・・・。とにかく最も単純に書くと図1のようにかみ合わさっています。

図1

 このようなかみ合せの場合は、当然のことですが前には非常に曲りやすいのですが、後ろには曲りにくくなります。本来は後ろに曲りにくい部分を無理に?自然に?曲げて、腰椎から仙椎にかけての椎間関節のかみ合せが深くなり引き起こされるのが一般的な腰痛です。

 この後ろには曲りにくい関節のかみ合せを深くする原因は大きく2つあります。

 一つは脊椎が頭への衝撃を吸収するなど安全に身体活動ができるようにという目的で備えているS字湾曲という構造上(図2)の問題です。もう一つは悪い姿勢等によるアンバランスな身体の使い方によるものです。

図2

 さらに後者には、筋肉の過度の緊張によるものと、筋力の低下によるものがあります。これには、身体を後ろに反らさないとバランスをうまく取ることのできない内臓脂肪型の肥満の方や妊婦さん(肥満者と一緒にしないでほしいという声が聞こえてきそうですが・・・)も含まれます。

 図3は日常生活活動において緊張しやすい部位と加齢に伴う筋力の低下が見られやすい部位をあらわしています。緊張しやすい部位は収縮して固くなり、筋力の低下が見られやすい部位は引き伸ばされ、腰が前方に押し出されます。

図3

 すなわち、もともと何もしなくても?何もしなければ?前下に押し出されやすい構造をしている部位の前下(下腹部)に重量物をぶら下げる状態になり、椎間関節のかみ合せが深くなり一般的な慢性の腰痛は完成(完成させてどうするの!?)します。

 さて、その予防と対策ですが、まずは内臓脂肪型の肥満にならないこと(妊婦さんは妊娠しないことではありません。特に大切な身体です。医師の指示のもと十分注意して下さい)です。合わせて、脊椎を取り巻く筋肉のバランスを整えることです。中でも最も重要な下腹部を持ち上げる働きを持つ腹横筋の下部(図4の赤枠部)を機能的に刺激することです。

図4

 そこで、お勧めするのは内臓に脂肪がつきにくくするとともに、腰痛を予防する一石二鳥の「対メタボリック症候群&腰痛予防腹筋運動」です。


 特に、あまり運動をされていない方、メタボリック症候群の予防、改善対策として歩数を増すなどの運動量増や食事面での摂取エネルギー量の改善に取り組み始めた方にとっては大変効果的です。あくまでも鍛えるという感覚ではなく、機能的にお腹を動かすという意識を持って毎日(週5日以上)行いましょう。1回30秒にも満たない運動ですが、3ヶ月程度でお腹の形が変わります。

(亀澤)


Copyright(C) 2007 Hyogo Prefecture Health Promotion Association