人類の危機
ヒトの最大の特徴の、直立での2足歩行です。人類の紀元は約1,200〜2,500万年前で、現代人が出現して、牧畜や農耕が始ってからせいぜい1万年が経過したにしか過ぎません。つまりヒトの進化は2足歩行を得て、歩行量を増加させていくことがすべてであったといっても言い過ぎではないと思います。
人類はこの進化のすべてであるといっても言い過ぎでない歩行運動を僅か 100年足らずの間に忘れつつあります。進化に要した時間の100万倍以上の速さです。地球上の生物がかって経験したことのないこの速さは運動とか健康とかいう以前の問題で、人類の進化そのものを考える上での危機と考えてもよいと考えます。そして、この危機をそれほどさしせまった問題としてとらえていない人があまりにも多いことがさらに大問題です。
歩かないが、歩けないになってからでは手遅れです。
歩行の効果
◎ 摂取エネルギーと消費エネルギー量のバランスを取り、生活習慣病を予防します。
◎ 疲れを早く取り除きます。
◎ 骨に縦の刺激を与え丈夫にします。
◎ 姿勢バランスを整え転倒、介護予防に効果があります。
◎ その他
歩行の実際
《フォームは》 −脊椎ストレッチウォーキング −
《いつ歩くか》 − いつでも、どこでも −
難しく考える必要はありません。歩きたい時、歩く時間のある時、歩く必要がある時に歩くことが大切です。通勤時、昼休み、出かけるついでに、朝でも、夜でも、あまり神経質にならずにどんどん歩きましょう。
《どこを歩く》 − どこでも歩く −
人間はたいていの所は歩いて行くことができます。アスファルトの道、未舗装の道路、芝生、砂浜・・・階段、家の中でも職場でも歩くことができます。
あなたは、駅などの建物で階段に出遭ったときアンラッキーと思っていないでしょうか。体調の不良がなければラッキーと感じてください。階段利用は、出勤のついでに、買い物のついでに脚力の低下を予防し、大腰筋を正しい位置もどし、膝の位置を整えるなど動ける体で長生きをするために必要な運動が凝縮されています。
歩ける人にとって階段を使えるということは基本的(勿論、体調不良時などは別)にはラッキーなのです。駅などのエレベータ、エスカレータに向かう人の流れを私たちの脚で変えましょう。
《どのくらい歩く》 − 目標はまず20分間または2km −
現代人は、時間にして20分、距離にして2kmを越えるとほとんど歩かないで自家用車やタクシーなどの交通機関を利用すると言われています。歩くなら、まずこれが目標になります。その範囲内であれば気にせず何分でも、何秒でも歩きましょう。歩くという運動は、日常生活の中で行う限り多少のことではやりすぎにはなりません。
《歩く速さは》 − ゆっくり歩く −
当然のことですが、ゆっくり歩けない人は速く歩けません。歩けば交通機関を利用することによって見逃していた違った世界を見ることもできます。まずはリラックスを心掛け気持ちに余裕を持ってゆっくり歩きましょう。
《頻度は》 − 気にせず歩く −
週に何回でも、1日何回でもかまいません。暇があれば、ついでがあればできるだけ歩くように努力しましょう。
《過体重、膝などに整形外科的障害に対する不安がある場合》 − 水中歩行 −
今すぐに始める
最初にも述べましたが「人類の危機」です。時間がない、やる気がない、かっこ悪いなどといっている余裕はありません。あなたの身体に異常がないかぎりまず歩かなければなりません。歩かなければ何も始まりません。
「歩かない」が「歩けない」になってからでは手遅れです。